赤外線カメラで何がわかるの?                     ~建物点検における赤外線ドローンの活用~

2025.01.07

外壁点検と雨漏り点検における赤外線ドローンの活用

雨漏りや外壁の劣化は、建物の寿命に大きな影響を与えるだけでなく、内部の環境にも悪影響を及ぼします。しかし、目視だけでは問題箇所を見つけるのが難しい場合があります。放置すると建物の劣化が進み、修繕費用が高額になることも。そんなときに役立つのが赤外線カメラです。本記事では、ドローンの赤外線カメラを活用した点検で何がわかるのかについて解説します。

赤外線カメラで何がわかるの?

赤外線カメラは、物体の表面温度を可視化するための装置です。人間の目では見えない赤外線を捉えることで、外壁などの温度変化を確認することができます。今回は雨漏り点検と外壁点検において赤外線カメラで何がわかるのか、詳しく解説します。

雨漏りは、外壁や屋根にできたわずかな隙間や亀裂から水が侵入することで発生します。建物の内部に湿気が溜まり、カビの発生や構造物の腐食も引き起こします。雨漏り箇所の特定は従来難しい作業でしたが、赤外線カメラでは、以下のポイントを確認できます。

・水分の侵入箇所

雨水が進入した箇所は周囲と温度分布が異なる場合があります。赤外線カメラは、この温度差を捉えることで雨漏りの原因箇所を明確にします。

・水分の拡散範囲

水分は建物内部で拡散するため、外から見ただけでは被害範囲がわかりません。赤外線カメラを使えば広がった水分の範囲も可視化できます。

隠れた雨漏りの早期発見

赤外線カメラは、表面にまだ症状が出ていない初期段階の雨漏りも温度変化として検出します。これにより、早期修繕が可能になります。

外壁タイルの剥離や内部の劣化は、時間が経つほど危険性が高まります。特にタイルの剥落は建物だけでなく人命にも関わる重大な問題です。赤外線カメラでは以下のポイントを確認できます。

タイル剥離の発見

タイルと下地の間に空気層ができていると、その部分の温度分布が周囲と異なります。この温度差を赤外線カメラで捉えることで、剥離箇所を特定することが可能です。

剥離の進行状態の把握

温度分布の程度や範囲を解析することで、剥離が進行している程度や範囲を確認できます。これにより修繕が必要な箇所を正確に判断できます。

〇赤外線の特徴

赤外線の特徴は、距離が離れるほど減弱し、角度がつくほど放射率が下がります。これは地上から高層階を撮影すると診断精度が下がることを意味します。ここで役立つのが赤外線ドローンです。

〇赤外線ドローンのメリット

赤外線ドローンを使った点検には、従来の方法にはない多くのメリットがあります。

1.精度の高い診断

目視ではわからない箇所も温度変化として捉えられるため、問題箇所を正確に特定できます。また、ドローンを活用することで高所でもより精度の高い診断ができます。

2. 非破壊検査

建物に手を加えることなく、表面付近の状態を把握できます。これにより、建物の美観や構造を損なわずに問題箇所を特定できます。

3. 早期発見が可能

温度変化から潜在的な問題を把握できるため、問題が表面化する前に対応することができます。これにより、修繕費用を最小限に抑えることができます。

4. 詳細な診断データ

赤外線カメラで撮影した画像は、視覚的に問題箇所を特定できるため、施主や関係者への説明がしやすくなります。

赤外線ドローン点検は定期的に行うことを推奨します

雨漏りや外壁の劣化は、見えない部分で問題が進行していることがあります。そのまま放置して時間が経つほど修繕が大掛かりになり、コストも増加します。そのため、定期的な赤外線ドローン点検を行うことで、建物を良好な状態に保つことができます。

赤外線ドローンを使った点検は、目視では発見できない問題箇所を的確に特定し、早期対応につなげることができます。外壁タイルや雨漏りに不安・お悩みがある方、または建物の定期点検を検討している方は、ぜひ赤外線ドローンを活用した点検をご利用ください。

建物の健康を守り、長持ちさせるために最適な解決策をご提案し、全力でサポートいたします。

赤外線点検に関するご相談やお仕事のご依頼は弊社まで一度お問い合わせください。

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