ドローンの包括申請とは?

2025.02.05

皆さんはドローンの「包括申請」をご存知でしょうか?

 

 

 

ドローンを業務で運用する際や、頻繁に飛行させる場合、包括申請を活用することで、毎回の飛行ごとの許可申請を省略し、スムーズな運用が可能になります。

 

 

 

今回は、「包括申請って何?」「どんなメリットがあるの?」「どんな条件が必要?」という疑問にお答えしながら、包括申請の概要や手続き方法、申請時の注意点について詳しく解説致します。

1.包括申請の概要

包括申請とは、一定の条件のもとで、複数回の飛行許可を一括で取得できる制度のことです。

 

 

 

通常、ドローンの飛行許可は「個別申請」が必要ですが、業務や調査で頻繁に飛行を行う場合、都度申請すると手間と時間がかかるため、一定期間内の飛行をまとめて申請できる仕組みが提供されております。

2.包括申請の対象となる飛行

以下の条件に当てはまる特定飛行に対して、包括申請を行うことが可能です。

 

 

 

・人口集中地区DIDでの飛行(市街地での点検、測量、撮影など)

 

 

・目視外飛行(建物や橋梁の裏側の調査など)

 

 

・夜間飛行(夜間の点検業務、災害時対応など)

 

 

・人や物件から30m未満の飛行(工事現場での監視、ビルの外壁点検など)

 

 

・物件投下を伴う飛行(農薬散布、物資輸送など)

 

 

※150m以上の高度での飛行や空港周辺の飛行などは包括申請の対象外です。

3.包括申請のメリット

・毎回の許可申請が不要:都度申請する手間を省き、スムーズな飛行計画を立てられる。

 

 

・業務の効率化:点検や測量など定期的な業務を行う事業者に最適

 

 

・最長1年間の許可が取得可能:最大1年間の包括許可を取得でき、繰り返しの飛行が可能

 

 

・緊急時の対応が可能:事前に包括申請を取得しておくことで、急な業務や災害対応時にもすぐに飛行できる。

4.包括申請の手続き方法

包括申請は、国土交通省のDIPS(ドローン情報基盤システム)を通じて行います。流れは以下の通りです。

 

 

 

①必要書類を準備(機体情報、操縦者情報、飛行場所の概要、安全対策の計画書など)

 

 

②DIPSにアクセスし、申請書を作成(DIPSでアカウントを作成し、オンラインで申請可能)

 

 

③審査・許可取得(審査期間は通常10営業日程度)

 

 

④飛行前の飛行計画の登録(包括申請で許可を得た場合でも、飛行前にDIPSで飛行計画を登録する必要があります)

5.包括申請後の注意点

包括申請が許可されても、無制限に飛ばせるわけではありません。以下の点に注意しましょう。

 

 

 

◆飛行ルールの順守:航空法、電波法、個人情報保護法などを順守する。

 

 

◆飛行計画の登録を忘れない:事前にDIPSで飛行計画を登録し、適切な管理を行う。

 

 

◆安全対策を徹底する:事故やトラブルを防ぐため、マニュアルや緊急時対応策を明確にする。

 

 

◆更新手続きを忘れずに:許可期間(最大1年間)が終了する前に、必要に応じて更新申請を行う。

6.どんな人におすすめ?

◆包括申請をおすすめする人

・業務で頻繁にドローンを飛行させる事業者(建物点検、測量、農業など)

 

 

・災害対応や緊急点検を行う自治体や団体

◆包括申請が不要な人

・たまに飛ばす程度のユーザー

 

 

・特定の1回限りの飛行のみを予定している場合

 
 

いかがでしょうか。包括申請は、頻繁にドローンを飛行させる事業者にとって非常に便利な制度です。包括申請を上手に活用して、安全かつスムーズな運用を目指しましょう!

飛行に関するご相談やお仕事のご依頼は弊社まで一度お問い合わせください。

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